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2006年10月30日

コリオリ力

気象予報士試験の学科一般の出題範囲に、「大気の力学」というものがあります。僕は理系の大学生なので、この範囲はけっこう好きだったんですが、文系の人にとってはかなりの負担になるようです。その中でも「コリオリ力」は特に理解するのが難しいところです。そこで、この「コリオリ力」について僕なりの説明をしてみたいと思います。


コリオリ力とは何かを簡潔に文章にすると、「回転系から観測したときに物体の運動方向と直角に働く見かけの力」となると思います。…これだけだと何のことだか全然わかりませんね。


そこでまず、回転する円盤と2人の観測者を考えます。1人は円盤の中心に立ち、もう1人は円盤の外に立っているとします。回転している円盤の中心にいる人が外側に向かってボールを投げると、円盤の外にいる人にはボールはまっすぐ飛んでいくように見えますが、円盤の中心でボールを投げた人にとってはボールが曲がっていくように見えます。これは円盤の中心にいる人にとっての「まっすぐ」の方向が、円盤の回転によって変わっていってしまうためです。


このとき、円盤の上の人がボールの軌道を計算しようとしたとします。普通、ボールの軌道はボールに働いているすべての力と初速度がわかれば計算できますが、円盤の上の人から見ればボールは何も力が働いてないのに曲がってしまうという変な状態なので、うまく計算ができません。


そこで、円盤の上の人から見ると、ボールにはコリオリ力というものが働いていて、このコリオリ力がボールを曲げているということにすると、計算がうまくいくようになります。つまり、乱暴に言うとコリオリ力とは計算のつじつまを合わせるために考えられた見かけの力です。円盤の外にいる人にとっては「存在しない力」ですが、円盤の上の人にとっては「存在することにしている力」ということになります。


気象学でいえば、円盤は地球、ボールは大気にあたります。地球は北極から見て反時計回りに回転しているので、北半球にある日本付近ではコリオリ力は「運動方向に対して直角右向きに働く力」となります。コリオリ力は大気の運動を語る上ではとても重要で、台風が渦を巻いているのもコリオリ力が働いているからです。


このコリオリ力の説明が本質的に正しいかどうかの自信はありませんが、気象予報士試験を受ける上ではこれで十分だと思います。もし何か間違いがありましたらコメントで教えていただけるとうれしいです。


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Comment(6) | TrackBack(0) | 気象の話 |
この記事へのコメント
はじめまして、しんいちと言います。

記事読ませていただきました。
記事わかりやすかったですよ!
ま、理解できたかといえば微妙なところですが、なんとか次のステップへ進めそうです(^O^)

同じ道を進む者同士頑張ってお互いいきましょう!
Posted by しんいち at 2006年10月31日 08:28
>しんいちさん
コメントありがとうございます。

地球上で働く実際のコリオリ力はもっと複雑で、僕もちゃんと全部理解しているか微妙なんですよ。
でも気象予報士試験に出てくる問題なら「コリオリ力は右向きに働く力」とだけ覚えておけば解けちゃうんですよね。
試験対策としてならそのほうが手っ取り早い気がします…。

これからもお互いがんばりましょう!
Posted by めてお at 2006年10月31日 10:03
地上の液体及び気体は地球の自転と共に回転しており、それが赤道から北極点に向かっても真直ぐ北極点に向かうと思います。自転と共に回転していない場合にのみ、左にずれると思います。液体が中心に流れ込む時、北極側の液体も赤道側の液体も真直ぐ中心に向かいます。仮に液体が静止している場合を考えても、北極側から中心に向かう液体も左にそれ、赤道側から中心に向かう液体も左にそれます。コリオリの力では左回りの渦は生じません。ではなぜ、北半球の渦は左回りなのでしょうか。北緯45度の位置に液体を想定します。この液体が、中心に引き寄せられます。赤道よりの液体が中心に引き寄せられると、より小さい円周上を回ることになり、慣性より同じスピードで回るため、小さい円周上の液体より速く自転方向に動き、地図で言えば右に動きます。北極よりの液体は、中心に引き寄せられるとより大きい円周上を回ることになり、その円周上の液体より遅く自転方向に動く為、左に動きます。北極側の液体は左へ赤道側の液体は、右へ動きながら中心に流れ込みます。結果として液体全体は左回りに回転して中心に流れ込むようになります。コリオリ力?は関係ありません。
Posted by catbird at 2010年02月02日 23:23
>catbirdさん
仰るとおり地上の液体や気体は地球の自転とともに回転しています。
そのため、catbirdさんが後半部分で仰られているように、赤道から北極点に向かう液体は角運動量の保存によって進行方向の右側へずれていきます。
逆に、北極点から赤道に向かう液体は、地図で見ると左側へ、つまり進行方向の右側へずれていきます。
このような進行方向に対して右向きに働く見かけの力が「コリオリ力」です。
catbirdさんが後半部分で仰られていることは、コリオリ力の説明そのものだと思います。

また、低気圧や台風のような北半球で反時計回りとなる渦は、中心の低気圧に周りの空気が引き寄せられ、その空気が全て進行方向(渦の中心)に対して右向きの力(コリオリ力)を受けるため、反時計回りになります。
Posted by めてお at 2010年02月05日 02:05
ご見解を下さりありがとうございます。ご感想を読ませていただくのが何よりの楽しみです。さて、確かに地球上に居て物を観測する際には、コリオリ力を考慮しなければなりません。しかし、具体的な力ではないので、観測上考慮するだけで良いのです。物が動く仕組みを考える際には、考慮してはなりません。コリオリ力とは例えば左回転(時計とは逆周り)している円盤上をビー球を転がした場合を想定しています。その時、円盤の中心から外に向かってビー球こ転がした時、円盤を上から見ている人には、ビー球は真直ぐに進んでいると見えます。しかし、円盤の円周上に居て円盤と共に左回転している人には、ビー球は左にそれていくと見えます。しかし、今度はビー球を円盤の円周上から中心に向かって転がして見てください。今度も円盤を上から見ている人にとっては、ビー球は真直ぐに進んでいると見えますが、円盤の円周上に立っている人にはやはり左にそれて行くと見えます。両方が左にそれたのでは、全く渦にならないのです。北極=円盤の中心から転がした場合左にそれて、赤道=円盤の円周上から転がした場合は、逆に右にそれないと、左回りの渦にはなりません。コリオリ力を説明する際、ビー球は静止している状態から転がしています。円盤と共に回転している人が、ビー球を転がすと、円盤と共に回転している人にとっては、真直ぐに転がると見えます。コリオリ力は全く働きません。実際に地球上の液体や気体は地球と共に回転しています。渦とは、気体や液体が中心に流れ込む際、真直ぐに流れ込まずに、左回りか右回りに回転しながら、中心に流れ込むことを言います。巨大な円盤想像して見てください。左回りに回転する巨大な円盤上を、静止した状態で円形に並んだ多数のビー球を、中心に向かって転がして見てください。円盤の上から見る人にとって、円形に並んだビー球は、真直ぐ中心に向かって転がると観測されます。渦にはならないでしょう。円盤上の人にとっても、全てのビー球は、同じ速度で左にそれながら中心に向かうと見えます。やはり渦にはならないでしょう。そもそも、円形に並んだビー球は静止した状態を想定しており、幾ら回転する円盤上を転がしても、その回転の影響は全く受けないので、渦になりようがありません。赤道側から中心に向かうビー球は右にそれ、北極側から中心に向かうビー球は左にそれなければならないのです(左右とは地図を見た時の表現です)。何故そうかるか。それば、ビー球が球体上にあり、球体と共に回転しているからです。球体上にビー球を円形に並べて見ましょう。赤道側のビー球の方が、大きな円周上を回っており、即ち速いスピードで回転しています。北極側のビー球は小さな円周上を回っており、遅いスピードで回転しています。この円形に並んだビー球を中心に向かって、転がして見ましょう。赤道側のビー球は中心に向かうにつれ、より小さな円周上を回転するようになります。慣性の法則により、ビー球はそのままの速いスピードで回転します。北極側のビー球は中心に向かうにつれ、より大きな円周上を回転するようになります。同じく慣性の法則により、ビー球はそのまま遅いスピードで回転します。赤道側のビー球と北極側のビー球が中心に来た時を想像してみてください。赤道側のビー球のスピードは速いので右により、北極側のビー球のスピードは遅いので左によります。これで左回転の渦が出来るのです。単なる慣性の力により北半球では左回転の渦が生じ、南半球では右回転の渦が生じるのです。その小さな左回転の力が、次第に大きな回転になるのです。何故なら、回転しながら中心に流れ込んだ方が、真直ぐに流れ込むより速く流れ込むことが出来るからです。ただし、台風等巨大な渦に限ります。洗面所の小さな渦などは、慣性の力よりも偶然に掛かる力の方が遥かに大きくどちら回りの渦になるかは、偶然によります。コリオリ力とは単に左にそれて見えると言うだけのことで、具体的になんらかの力がビー球に掛かっているのではないのです。コリオリ力は地球上でものを観測する場合に考慮しておかなければならないと言うだけのことで、コリオリ力で物が動く訳ではないのです。コリオリ力と慣性の力とは全く別ものです。
Posted by catbird at 2010年02月12日 05:00
>catbirdさん

円盤状のビー玉の挙動に対して少し誤解があるように見受けられます。


>コリオリ力とは例えば左回転(時計とは逆周り)している円盤上をビー球を転がした場合を想定しています。その時、円盤の中心から外に向かってビー球こ転がした時、円盤を上から見ている人には、ビー球は真直ぐに進んでいると見えます。しかし、円盤の円周上に居て円盤と共に左回転している人には、ビー球は左にそれていくと見えます。しかし、今度はビー球を円盤の円周上から中心に向かって転がして見てください。今度も円盤を上から見ている人にとっては、ビー球は真直ぐに進んでいると見えますが、円盤の円周上に立っている人にはやはり左にそれて行くと見えます。

ビー玉の動きを「左にそれる」と考えるのは適切ではありません。
ビー玉は常に進行方向に対して「右向きに曲がり」ながら進んでいきます。


>左回りに回転する巨大な円盤上を、静止した状態で円形に並んだ多数のビー球を、中心に向かって転がして見てください。円盤の上から見る人にとって、円形に並んだビー球は、真直ぐ中心に向かって転がると観測されます。渦にはならないでしょう。円盤上の人にとっても、全てのビー球は、同じ速度で左にそれながら中心に向かうと見えます。

ビー玉が円周上から中心まで移動したとき、円盤上の人から見たビー玉の軌跡は螺旋状(渦状)になります。
ビー玉が「左にそれる」のではなく、進行方向に対して「右向きに曲がる」と考えて、円盤上の人から見たビー玉の動きを想像してみてください。


>そもそも、円形に並んだビー球は静止した状態を想定しており、幾ら回転する円盤上を転がしても、その回転の影響は全く受けないので、渦になりようがありません。

円盤の外から見た人にとって静止しているビー玉は、円盤上から見た人にとっては円運動をしているように見えます。
円盤の外から見て静止しているビー玉も、円盤上の人にとっては回転の影響を受けていることになります。


>コリオリ力と慣性の力とは全く別ものです。

コリオリ力は慣性力の一種です。
力学の教科書にもそのように書いてありますし、検索をするとそのように説明しているサイトがたくさん出てきます。
Posted by めてお at 2010年02月13日 02:26
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